「決意がこんなにも大変なことだったなんて、俺知らなかったよ。
そこまでの重大な決意に迫られたことが多分、なかったんだろうね。
……結局、どうしようって自分で決められずにヒロヤに委ねちゃった。
てっきり、「行かないで」って言われるのかなって思ってたんだけど、ヒロヤは「行け」だって。
行って……ちゃんと尽くして来いって。
この世界に、戻れる保証はないのに。
もしかしたら、二度と会えないかも、しれないのに。
それでも、俺のことだけを思って、行けって。
泣きそうな声でさ。
いつもの減らず口もなくってさ。
……行かないでって態度で、出てるのにさ。
それでも、行けって、言ってくれたんだ。
俺の、為に。
だから、俺は行く。
元の世界へ、還る。
でも、ヒロヤとバイバイするつもりもない。
俺はわがままだから、どっちかなんて選べない。
だから、どっちでもない方法を、選ぶ。
ちょっとだけ、考えがあるんだ。
もしかしたら、って。
でも、まだ不確定だから、ヒロヤには内緒。
もし、その方法が成功したら……俺は。
今度こそ、自分で決めるんだ」
RPしながら浮かんでたユキヤの独白。
どうしようどうしようって言いながら、ゆっくり自分の中で答えを見つけているのが彼です。
遠征でも、お針子でも、自分の人生でも。
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